記念!1人カラオケデビュー

仕事をいつもより早めに切り上げ、約10個上の元パタンナーの友達と職場の先輩と、会社近くで飲んだ。焼き鳥とマッコリが沁みた。

 

最近肝が座ってきたのか、自分をさらけ出すことがそんなに苦ではない、というか自然にそうなってしまう。とてもいい状態だ。2人とは意気投合し、プライベートでも会いたいような友達になった気になった。

11:00話過ぎたあたりから私達以外に客はいなくなり、閑散としていた。すみませんねぇと店員に気を使いつつ、ちゃっかり1:00過ぎくらいまで居座ったのだから凄い。1人1本のマッコリを開け、私達は上機嫌だった。

今日の居酒屋おススメはプルプルのうずらと出汁のしみた出し巻き卵。大きくてふわふわでシメに食べると格別だ。

 

 

終電なんてものはとっくに逃していたので歩いて帰ることにした。2人はタクシーを捕まえに行ったので店前でお別れ。最後まで親しくなった友人としてお別れの仕方を徹底した。

 

 

彼氏に電話をかけつつせっせと歩く。春に向けて暖かくなっていた最近の天候とは打って変わって今日は風が冷たい。おまけにパラパラと雨が降っていた。

 

電話をしながら、途中ミニストップきなこもちアイスをつまみ食いし、ようやく1時間弱かけて家に着く。

家に入れない。鍵はポストにある。でも、なぜかわからないが家に入れない。入りたくない。急に咳がでる。家の前の駐車場につっ立ちぼーっと地面をながめる。彼氏に返事はしない。家の周りを焦点の合わない目でうろつく私は、はたから見たらかなり危ない不審者だ。あんなに急いで帰った家になぜ入れないのか私も訳がわからない。

彼氏が私を心配する、それを無視する。

なにが心配なんだろう?

 

 

結局前から行きたいと思っていたカラオケに行くことにした。

記念すべき一人カラオケデビューだ。

届いたホットのジャスミン茶は明らかに出しすぎていた。渋い、、

 

お茶の渋さとは裏腹に、夜の1人カラオケは想像以上に充実していた。予定の1時間はあっというまに過ぎ、結局フリータイムで1人オール。また記念すべきものを増やしてしまった、、、

 

最近、人といるよりも1人でいる時間を優先してしまうようになった。もやもやするからとカラオケ中に折り返してきてくれた彼氏を随分ないがしろに扱って、電話をきった。心から私を想ってかけてくれた言葉はカラオケの画面の歌詞よりも私の気をひくことはなかった。

他人が言われていることにしか聞こえない。

彼が私を好きだということが、やはり形式としてしか伝わってこなかったし、そんなことは重々理解していた。

 

渋いお茶をのんだ。完全に冷めている。

まずいものを提供するって、どんな気持ちになるんだろう