ネズミ

2018/2/8 23:45

 

5日連続飲みを終えて帰宅途中、大森靖子の「みっくちゅじゅーちゅ」を聴きながら中央線揺られている。

ホームに長蛇の列を作っているあの規模の人数がどのように電車に収納されているのか永遠の謎だ。ある意味東京の人は物理的パーソナルスペースが狭めなのかもしれない。

 

昨日のカラオケオールが響き、今日の起床は16:00。なんとも言えない罪悪感と倦怠感を抱えながらテレビをぼーっと眺める。

 

今夜は大学の友人と飲む約束をしていた。お店が決まらないまま20:00を過ぎた頃、私は完全に外に出る気を失っていた。元より"約束の日"というものが迫ると、とてつもないめんどくささを感じる。それに加えて今日は雨、そして寒い。

ああ、今日やっぱりなし!って言ってくれないかなあ____

 

結局、彼とは待ち合わせから1時間後の9時に、アルタ前で落ち合った。なるべく時間にうるさくない、これくらいは気にしない女、としての表情を保つよう心がけたが、あまり上手く言ったとは思わない。

 

その後歌舞伎町入り口にある、チェーンの居酒屋に入った。ご丁寧にキャッチのお兄さんがネズミがいることを教えてくれたが、正直余計なお世話だ、、世の中には知らない方が幸せなことのほうが多いものだ。

 

 

ネズミを少し意識しつつ、3階へ

奥の席に通されると、なんだか異様な雰囲気が立ち込めていた。まるで私の心の民度を表しているよう……

そこにいるだけで、なんだかバツが悪かった。雰囲気に流されて、予定外のセックスをしてしまった後みたいな、そんな気分になる。

性的なものに少々の後ろめたさを感じるのはなんでなんだろう?

 

 

そんなことを考えているうちに、食事と飲み物が届く。友人はポートフォリオを作るために明日からアメリカに行くという。私は、無意識に自分に自信がある人かどうか見極める癖がある。周りに左右されない人といると安心するし、対等な関係でいられるような気がする。

友人が言っていたアイデンティティクライシスという言葉にとても共感した。出来るだけクライシスとは距離を置きたいと思うのは自然なことだと言い聞かせてみる。

 

 

明日も仕事なのである程度で切り上げる。

友達と別れた後、エスカレーターを登りながら「お勤め完了!」という開放感がふわっとおりてくる。きっとこんなことを言うとまた怖いとか言われるんだろうなあと頭の片隅でぼんやりと考える。

わたしは所謂裏表のない人間ではない。ただ計算してキャラクターを作るほど意気込んでもない。自然にしていると態度や仕草が変わる、変態動物だと解釈してくれれば、まあそれでいい。

 

人より少し人格が多めなだけなのだ、きっと。

 

でもそんなところにみんな惹かれるので私はモテるのだと分析している。自分にしか見せない部分がありつつ、それでもまだミステリアスなんて風に解釈してくれると、いい女の完成だ。

好きな人のことはよく見えるものらしい。

 

人間の心的機能はつくづく面白い。

今度飲むときは人間の機能に詳しい人がいいなあ